オレオレジン(パプリカ色素)とは?活用事例や注意点を食品業界担当者向けに解説

オレオレジン(パプリカ色素)とは?活用事例や注意点を食品業界担当者向けに解説

合成着色料から天然由来の素材へと切り替える動きが広がる中、オレオレジンへの関心が高まっています。なかでもパプリカ由来のオレオレジンは、自然な赤みと高い安全性を備えた色素として、多様な食品で活用が進んでいます。

本記事では、オレオレジンの基本から製造方法、活用例、導入時の注意点までを、食品商社の視点から解説します。ぜひ参考にしてください。

オレオレジンの基礎知識

オレオレジンは、スパイスやハーブから得られるエキスを濃縮したものです。香り・辛味・色味などを一度に付与できる点で、汎用性の高い原料として注目されています。ここでは、オレオレジンの基本的な定義や成分を紹介します。

オレオレジンとは?定義と特徴

オレオレジンとは、スパイスや香辛料から得られる天然の抽出エキスのことで、英語では「Oleoresin」と表記されます。香りのもととなる成分と、色味や辛味などを持つ成分が一体となっているため、香味や着色、辛味付与といったさまざまな用途に対応できるのが特徴です。

代表的な素材例としては、パプリカやカプシカム(唐辛子)、ターメリック(ウコン)などがあり、食品への風味づけや色調調整、刺激感の付与など、加工現場での使い勝手の良さが評価されています。

また、天然由来で扱いやすく、製品ごとの再現性や配合の調整がしやすい点も、実務において重宝される理由のひとつです。

パプリカオレオレジンの役割と成分

パプリカオレオレジンは、パプリカから抽出されたカロテノイド系色素を含むオレオレジンです。主成分はカプサンチンやカプソルビンで、食品に鮮やかな赤色や橙色を付けてくれます。

油脂との相性が良く、耐熱性や色安定性にも優れているため、加工食品や惣菜、スナック、乳製品などさまざまな製品で広く活用されています。

用途や配合目的に応じて、「パプリカ色素」「パプリカ抽出物」として表示されることが一般的です。天然由来なので、クリーンラベル志向の製品づくりにも適した原料といえるでしょう。

オレオレジンの製造方法

続いて、オレオレジンがどのような方法で抽出・加工されるのか、その製造工程を見ていきましょう。

成分の抽出

製造の第一段階は、原料の香辛料やパプリカから有効成分を抽出する工程です。乾燥・粉砕された原料に、ヘキサンやアセトンなどの食品用溶剤を加えて、色素・香味成分を効率的に抽出します。

抽出された液はその後、減圧下での濃縮や精製処理を経て、不要な不純物や溶剤成分を取り除いた上で、粘性のある濃縮エキスとして製品化されます。

用途に応じた加工

抽出されたオレオレジンは、使用目的や製品特性に応じて液体または粉末に加工されます。

液体タイプは油脂への分散性に優れ、粉末タイプはスナックシーズニングなどで扱いやすく、幅広い食品に対応が可能です。

また、微細化や乳化処理を加えることで、製品の保存性や色味の均一性が高められています。

オレオレジンの食品業界での活用事例

オレオレジンは、「風味」「着色」「辛味」などを同時に付加できる多機能素材として幅広く活用されています。ここでは、オレオレジンの食品業界での活用事例を紹介します。

惣菜や冷凍食品

自然な見た目や色合いを重視する惣菜や冷凍食品では、オレオレジンが多く使われています。

たとえば、パプリカオレオレジンを唐揚げやキムチに加えることで、調理後も鮮やかな赤みを帯びた仕上がりとなります。ピラフなど米飯類にもなじみやすく、人工的な着色に頼らず彩りを加えられる点も特長です。

加熱や冷凍にも強く、液体調味料や油に混ぜ込むことで、色と風味を均一に広げることができます。

加工肉・乳製品・スナック

加工肉や乳製品では、色合いを整えることで、印象や品質の伝わり方が変わってきます。ソーセージやハム、チョリソーなどに赤橙色を加えることで、ジューシーで鮮度感のある仕上がりに近づけることが可能です。

チーズやマーガリンなどの乳製品にも自然なオレンジ色を添えることができ、着色目的での導入が進んでいます。また、スナック菓子やインスタント麺などでも、味のイメージに合った色づけをすることで、視覚と味覚の訴求力を高める役割を果たします。

パプリカオレオレジンは油脂との相性が良く、幅広い製品で扱いやすいのが魅力です。

オレオレジン活用時の注意点

オレオレジンは、天然由来で機能性に優れた素材ですが、活用時にはいくつかの注意点があります。以下で、主な注意点を押さえておきましょう。

表示・規格に関する留意点

オレオレジンは、使用目的に応じて適切な表示名称を明記する必要があります。

たとえば、パプリカオレオレジンを着色目的で使用する場合は「パプリカ色素」、辛味付与であれば「香辛料抽出物」「パプリカ抽出物」といった表示が一般的です。

複数のスパイス由来のオレオレジンを組み合わせている場合には「香辛料抽出物(パプリカ、ブラックペッパー等)」のように括弧書きで補足することも可能です。いずれにしても、食品表示基準に準拠し、誤解を招かない表示を行うことが求められます。

製品の安全性とアレルギー対応

オレオレジンは、国際的な食品添加物の安全性評価機関(JECFA)でも基準を満たしており、基本的には危険性の低い素材とされています。ただし、製品によっては抽出時に使用される溶媒の残留や微量添加物が含まれる場合もあるため、成分表示の確認が必要です。

また、まれに原料植物に由来するアレルギー報告もあるため、使用対象や最終製品の表示を考慮し、アレルゲン管理にも注意を払うことが重要です。安全性を担保しつつ、安心して利用できる製品を選びましょう。

品質認証と仕入れ判断基準

製品を選ぶ際は、風味や価格だけでなく、安全性や供給の安定性を確認しておくことが肝心です。HACCPやFSSC22000などの品質認証が取得されているかどうかは、製造環境の衛生管理レベルを把握する上で有効な指標となります。

また、原料の履歴をたどれるトレーサビリティや、長期的に安定して供給できる体制が整っているかどうかも確認したいポイントです。こうした基準を踏まえたうえで、安心して取り扱える製品を選ぶことが大切です。

まとめ

オレオレジン、特にパプリカ色素は、合成着色料に頼らず自然な色合いと風味を加えたい食品開発において、実用性と訴求力を兼ね備えた素材といえます。とくに製品の品質感や自然志向を打ち出したい場面では、有効な選択肢となるでしょう。

永和物産では、安全性と供給体制に配慮したオレオレジン製品を取り扱っており、用途や加工形態に応じたご提案も可能です。以下の製品ページでは、より詳しい仕様をご確認いただけます。導入をご検討の際はぜひご覧ください。

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