玉ねぎエキスとは?効果・導入メリット、食品への活用例、注意点を企業向けに解説
玉ねぎエキス(オニオンエキス)は、玉ねぎを加熱・濃縮して得られる調味素材です。素材本来の甘みや旨みを活かしつつ、製造の効率化にも貢献する汎用性の高い原料です。
近年は、消費者が食品選びにおいて手作り感ややさしい味わいを重視する傾向が強まっており、それを効率よく再現できる玉ねぎエキスへの注目度が高まっています。
本記事では、玉ねぎエキスの概要や特徴、実際の活用事例、取り入れる際の注意点を解説します。自社製品の風味向上や差別化にお悩みの方は、ぜひ最後までご覧ください。
目次
玉ねぎエキス(オニオンエキス)とは
玉ねぎエキス(オニオンエキス)とは、玉ねぎの果肉部分を加熱・撹拌・濃縮することで、玉ねぎ特有の風味やうま味を凝縮した液体です。
料理に深いコクと自然な甘みを加えるだけでなく、玉ねぎに含まれるケルセチンや硫化アリルといった成分による、抗酸化作用や血液サラサラ効果などの健康効能も期待されています。
液体タイプのエキスが主流ですが、製品によっては濃度や製法が異なり、風味の強さや粘度なども用途に応じて選ぶことが可能です。業務用食品の現場では、調味料や惣菜、冷凍食品、レトルト品、プラントベースフードなど、幅広く活用されています。
なお、一口に玉ねぎエキスといっても、その形状や規格は多様です。たとえば、加熱濃縮タイプのオニオンコンセントレート(濃縮液)や、玉ねぎを搾汁した玉ねぎジュース、乾燥・粉末化されたオニオンパウダーなど、使用目的や加工方法に合わせた玉ねぎエキスがあります。
玉ねぎエキス(オニオンエキス)を導入するメリット【品質安定・コスト削減・作業効率化】
ここでは、玉ねぎエキスの3つの特徴を紹介します。
1. 安定した品質と風味を実現できる
玉ねぎエキスの利点のひとつが、安定した品質と風味を実現できるという点です。生の玉ねぎは、収穫時期や産地、品種によって辛み・甘み・水分量などが異なるため、商品に使う際にはどうしても味にばらつきが出てしまいます。
一方で、玉ねぎエキスはあらかじめ一定の加熱・濃縮処理を施しているため、ロットごとの味のばらつきが少なく、再現性の高い風味設計が可能です。味のブレを気にせず、他原料やスパイスとの組み合わせに集中できるため、試作の効率も格段に上がります。
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2. 加工作業の工程を簡略化できる
玉ねぎを原料として使用する場合、皮むき・みじん切り・炒め・アク抜きなど、下処理だけでも多くの工程が必要です。これらの工程は人手・設備・時間のいずれにおいても負担がかかるため、省人化を進めたい現場にとっては課題となっていました。
玉ねぎエキスを使えば、仕込み作業を丸ごと省略できます。味のベースがすでに完成されているため、他の調味料と合わせて加えるだけで、即座に玉ねぎのコクや甘みを簡単に取り入れることができます。
加えて、生の玉ねぎを仕込む場合にかかる冷蔵保管コストや仕込み作業の人件費も、エキス化することで削減可能です。とくに、ロットの大きい製造ラインやOEM製品を多く扱う現場にとって、コスト構造の見直しポイントになるでしょう。
玉ねぎエキスの活用によってこうした下処理をアウトソースすれば、浮いたリソースを新レシピの開発や生産ラインの効率化に充てることも可能です。
貴社の現在の製造工程やレシピをもとに、玉ねぎエキスの導入で、具体的にどの程度のコスト削減や効率化が見込めるか、永和物産では、そうした導入シミュレーションのご相談も承っております。
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3. 保存性が非常に高い
玉ねぎは生鮮品であり、時間とともに劣化や変色、発芽といった問題が起こりやすいです。一方、玉ねぎエキス(特に粉末タイプ)は長期保存が可能で、常温で保管できる商品も存在します。
また、液体タイプであっても冷蔵保存することで、数か月〜半年以上の保管が可能です。大ロットでの調達と在庫管理がしやすく、必要なときに必要な量だけを計量して使えます。
さらに、保存性が高いため、需要変動が激しい商品でも無理なく対応が可能です。たとえば、販促時期に合わせて仕込み量を調整したり、余剰在庫のリスクを抑えてスムーズな物流管理を行うなど、在庫コントロールの柔軟性も高まります。
玉ねぎエキス(オニオンエキス)の食品活用例
玉ねぎエキスの活用先は多岐にわたります。活用することで、同じ食品でも印象の異なる味づくりが可能です。以下で、具体的な食品活用例を見ていきましょう。
1. ソース類
- 焼肉のたれ
- ステーキソース
- トマトソース
- 和風だしベースの万能ソース
焼肉のたれやステーキソースにおいて、「醤油や酢のカドが立ってしまう」「長時間煮込んだような深みが出ない」という課題は、玉ねぎエキスが解決します。
特に加熱タイプの濃縮エキスが持つ甘みと香ばしいコクは、肉系ソースとの相性が抜群です。味の土台をしっかりと支え、全体の風味に一体感と奥行きを与えてくれます。
2. ドレッシング
- オニオンドレッシング
- シーザー系
- 乳化タイプ
オニオンドレッシングはもちろん、シーザー系や乳化タイプのドレッシング開発では、「酸味や塩味が突出せず、まろやかに仕上げたい」というニーズが多く聞かれます。
液体タイプの玉ねぎエキスは、他の素材と混ざりやすく、酢や油、香辛料といった個性的な風味を優しくまとめ上げます。野菜由来の自然な甘みが、全体の味を調和させ、口当たりの良いリッチな味わいを実現します。
3. 惣菜・おかず系
- ハンバーグ
- 肉じゃが・煮物
- グラタン・シチュー・カレー
ハンバーグや肉じゃが、カレーといった惣菜・レトルト食品で、「工場生産でありながら、家庭でじっくり煮込んだような味わいを再現したい」という課題は、玉ねぎエキスが得意とする領域です。
味のベースに玉ねぎエキスを仕込むことで、短時間の調理でも玉ねぎの旨味が全体に行き渡り、食べた後の満足感が格段にアップさせる効果があります。
4. スープ・鍋つゆ
- オニオンスープ
- ポトフ
- 味噌汁のだし
- 鍋スープのベース
動物性のだしに頼らずとも、玉ねぎエキスのうま味が土台を支えます。野菜の優しい甘みが味全体に自然な広がりを持たせてくれるでしょう。
5. スナック・乾物系
- ポテトチップス
- おせんべい
- ふりかけ
- 顆粒スープ
- インスタント味噌汁
ポテトチップスやおせんべい、ふりかけといった乾物系の商品開発では、「焼成などの高温工程でも、風味が飛ばずに安定させたい」という課題があります。
パウダータイプの玉ねぎエキスは、風味の仕上げとして粉末調味料に混合されるケースが多いです。焼成後でも香りが飛びにくく、風味付けの安定性も高くなっています。
玉ねぎエキス(オニオンエキス)を商品開発に取り入れる際の注意点
玉ねぎエキスは非常に扱いやすい素材ですが、業務用として導入する際には、原料の特性や表示・衛生面などにも一定の配慮が必要です。以下に注意点を整理したので、導入前の確認や社内の品質基準づくりにお役立てください。
アレルゲン表示
玉ねぎ自体は主要アレルゲンには分類されていませんが、製造・流通の現場では交差汚染の可能性もゼロではありません。
とくにアレルギー対応製品や学校給食向け商品では、微量の混入でもリスクとなり得ます。使用原料や製造ラインの確認を行い、必要に応じてアレルゲン表示や注意書きを適切に行うことが重要です。
保存方法
液体タイプの玉ねぎエキスは、冷蔵保管が必要なケースが多いです。中には開封後も常温保存できる製品もありますが、原材料由来の糖質が多く含まれるため、発酵・劣化のリスクを避ける意味でも低温保管が安心です。
一方、粉末タイプは水分活性が低く、常温での長期保管が可能です。在庫スペースの削減や、冷蔵・冷凍輸送が不要になることによる物流コストの圧縮といったメリットがあり、特に大規模な生産ラインに適しています。
ペットフードへの使用
人間にとっては健康的なイメージのある玉ねぎですが、犬や猫にとっては赤血球を破壊する有毒成分「有機チオ硫酸化合物」を含む危険な食材として知られています。
加熱・濃縮された玉ねぎエキスも例外ではなく、ペットフードやペット関連製品には使用できません。併産ラインで製造している場合は、ペット向け製品への混入リスクがないよう、注意喚起と明確な区分管理が求められます。
まとめ
玉ねぎエキスは、甘み・旨み・コクを自然なかたちで加えることができる、汎用性と実用性を兼ね備えた素材です。惣菜や調味料、レトルト食品など、さまざまなカテゴリに対応が可能です。
さらに、エキスを導入することで原料の保管・前処理・長時間加熱に伴う変動費用を大幅に削減できるため、コストを平準化しやすくなります。仕込みコストをエキスに転換して、原価の改善と味の安定化を同時に実現していきましょう。
永和物産では、業務用の「オニオン・コンセントレート(商品名:オニオンエキス)」を取り扱っています。タマネギを加熱・撹拌したのち濃縮しており、液体タイプで使いやすく、さまざまな加工食品に自然な甘みとコクをプラスできます。
大量仕込みにおける味の安定化や調理工程の省力化を実現する素材として、各種ソース、レトルト、惣菜、粉末調味料など幅広くご活用いただけます。
商品についてのご質問やサンプル提供をご希望の方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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