シーズニングオイルとは?業務用のメリット・種類別活用例・選び方を解説

シーズニングオイルとは?業務用のメリット・種類別活用例・選び方を解説

新商品の開発や既存品の改良を検討する担当者の中には、「他社製品とどう差別化するか?」「製造工程をもっと簡略化できないか?」といった課題を持つ方も多いでしょう。

シーズニングオイルは、そうした課題を解決するための機能的な業務用原料です。液状の油として投入するだけで、複雑なスパイスの香りと油脂のコクを付与でき、製造工程の大幅な効率化に貢献します。

ただし、製造方法によって耐熱性や風味が異なるため、まずはオイルの特性を知り、自社製品の製造ラインに合ったものを選ぶことが重要です。

この記事では、シーズニングオイルの基礎知識や業務用のメリット、失敗しない選び方のポイントなどを解説します。

シーズニングオイルとは?基礎知識を解説

シーズニングオイルとは、「味付け(シーズニング)」ができるオイルのことです。

植物油(オリーブオイル、菜種油、大豆油など)をベースに、スパイス、ハーブ、香味野菜(ガーリック、オニオンなど)といった香味原料の風味や香りを移して調味した油脂製品の総称を指します。

製品に液状の油として添加するだけで、ベースオイルの持つ油脂のコクと、香味原料の香り・風味の両方を一度に付与できるのが特徴です。食品製造の現場では、複数の原料を個別に計量・投入する手間を省き、工程を簡略化できる原料として重宝されています。

香味油・フレーバーオイルとの違い

シーズニングオイルとしばしば混同される類似品に「香味油」や「フレーバーオイル」があります。これらは厳密な定義で区分されているわけではなく、重なる部分も多いですが、以下のようなニュアンスで使い分けられることがあります。

  • 香味油:香りに重点を置いたオイルを指すことが多いです。代表例は、ネギや生姜を加熱して香りを移したネギ油や、唐辛子の香りと辛味を移したラー油です。主に中華料理などで、調理の仕上げに香り付けとして使用されます。
  • フレーバーオイル:香料を添加して、特定の風味を付与したオイルを指します。レモンやバジルなどの香料をオイルに添加して作られることが多く、製造コストを抑えつつ、安定した香りを付与できるメリットがあります。
  • シーズニングオイル:シーズニングオイルは香りだけでなく、製品全体の「調味・味付け」までを目的とした、より複合的な調味油として使われることが多いです。単一の香りだけでなく、複数のスパイスやハーブ、エキスなどを組み合わせて、それ自体が一つの「調味料」として完成している点が特徴です。
種類 目的 代表例 製法・特徴
香味油 香り付け ラー油、ネギ油 原料を油で加熱し、香りを移すことが多い。
フレーバーオイル 特定の風味付け レモンオイル、バジルオイル 香料(フレーバー)をベースオイルに添加することが多い。
シーズニングオイル 調味・味付け ガーリックオイル、ハーブミックスオイル 香味原料やエキスを複合的に調合し、調味料として完成させている。

業務用シーズニングオイルのメリット

食品メーカーがシーズニングオイルを業務用で導入することで、製造工程、品質管理、在庫管理の面で大きなメリットが期待できます。

1. 製造工程の簡略化と効率化

食品製造において、風味付けの工程は煩雑です。ガーリックソース一つとっても、生ニンニクの下処理から抽出まで、膨大な手間とコストが発生しかねません。

業務用シーズニングオイル導入は、こうした下処理工程をまるごと外部化することと同義です。計量して投入するだけで風味が決まるため、製造オペレーションは大幅に簡略化。結果として、人件費の削減と生産性の向上に直結します。

2. 品質の安定化(風味・コスト)

生鮮原料の品質は、どうしても天候や収穫時期に左右されます。年間を通じて均一な製品を提供するメーカーにとって、この変動は大きな痛手です。

しかし、シーズニングオイルはあらかじめ品質が規格化された製品です。導入により、日々の品質ブレを気にする必要はありません。常に安定した風味を再現でき、原料コストの変動リスクも抑制します。

3. 保存性と在庫管理の容易さ

シーズニングオイルは、ベースが油脂であるため常温での長期保存が可能です。生鮮品のように冷蔵・冷凍庫の保管スペースを圧迫せず、在庫管理のオペレーションが格段に容易になります。

また、風味成分がオイルに閉じ込められているため、粉末スパイスよりも香りが長持ちする傾向にあります。

シーズニングオイルの主な種類と活用例

シーズニングオイルには、香味野菜、ハーブ、スパイスなど、多様な風味の種類があります。ここでは、それぞれの種類と食品業界での活用事例を解説します。

1. ガーリック・オニオン系

香味野菜の代表格であるガーリックやオニオンは、シーズニングオイルの基本です。単なる生ニンニクの香りでなく、ローストガーリックやフライドオニオンなど、加熱調理の香ばしい風味(調理感)をオイルに移している製品が特に人気です。

【ガーリック・オニオン系の活用例】
パスタソース、肉加工品(ソーセージ等)、ドレッシング、冷凍ピラフなど。

2. ハーブ系(レモン&オリーブオイルなど)

オレガノ、ローズマリー、バジル、タイム、ディルといった西洋料理に不可欠なハーブの香りを移したタイプです。ベースオイルにオリーブオイルを使用することが多く、清涼感のある風味を付与します。

市販品で人気の「レモンオリーブオイル」なども、このハーブ系と柑橘系を組み合わせたシーズニングオイルの一種です。

【ハーブ系の活用例】
ドレッシング、魚介系マリネ、ピザのトッピングオイル、惣菜パンなど。

3. スパイス・辛味系(レッドペッパーなど)

唐辛子、ブラックペッパー、クミン、コリアンダー、花椒など、刺激的な辛味や複雑な香味を付与するタイプです。エスニック料理やスナック菓子など、パンチの効いた風味付けに不可欠です。

【スパイス・辛味系の活用例】
エスニック系ソース、スナック菓子(スプレー)、ラー油の代替、冷凍唐揚げの下味など。

業務用シーズニングオイルの選び方

ここでは、自社の製品開発や製造工程に最適な業務用シーズニングオイルを選定するためのポイントを紹介します。

1. 製造方法と風味特性

シーズニングオイルは、その製造方法によって風味の特性が大きく異なります。冷浸法は、ハーブなどをベースオイルに常温で漬け込む方法です。熱がかからないため、フレッシュで繊細な香りを活かしたい場合に適しています。

また、加熱抽出法は、香味野菜やスパイスをベースオイルで加熱・煮出す方法です。ラー油やローストガーリックオイルのような、香ばしい調理感を引き出したい場合に有効です。

一方、香料を添加する(フレーバーオイル)手法もあります。製造方法によって風味のニュアンスやトップノートの強さは大きく左右されるため、自社製品のコンセプトに合わせて最適な方法を選定することが重要です。

2. ベースオイルの種類とコスト

ベースとなるオイルは、どのオイル(オリーブオイル、大豆油、ごま油など)を選ぶかによって、製品の風味の土台やコストに違いが出てきます。

たとえば、オリーブオイルは風味自体が強く高級感がありますが、コストは高くなる傾向があります。一方、大豆油や菜種油は風味がニュートラルで汎用性が高く、コストを抑えたい場合に適しています。

また、ごま油のように強い風味を持つものは、中華料理など特定の用途に特化する際に選ばれます。最終製品の風味とコストのバランスを見て選ぶことが大切です。

3. 耐熱性と用途

シーズニングオイルを選定する際は、製造工程で加熱処理があるか、最終製品のパッケージは透明かなど、どのような環境で使用するかを事前に明確化しておくことが大切です。

オイルの風味はデリケートで、熱や光の影響を強く受けます。自社製品の製造プロセスや流通環境を踏まえ、現時点で優先すべきスペックを整理しましょう。使用用途と環境を明確にすれば、必要な耐久性がわかり、品質リスクのない最適なオイル選定が可能です。

4. 供給ロットと規格

供給ロットは、安定した製造ラインを維持するために必要な単位です。自社の製造規模や保管スペースなどを考慮して、適切な荷姿を選定しましょう。

例えば、大量生産ラインであれば、交換頻度を減らせるドラム缶やコンテナでの納品が効率的です。一方、多品種少量生産であれば、使い切りやすい一斗缶などを選ぶと、酸化リスクを抑えられます。

アレルゲン情報や微生物基準などの品質規格も含め、自社の基準をクリアしているかを事前に確認し、過不足のない仕様を選びましょう。

まとめ

シーズニングオイルは、食品に手軽に本格的な風味を付与できる素材です。製造方法やベースオイルによってさまざまな種類があるため、「どの工程で」「どのような風味を」出したいのかを明らかにしたうえで、適切な製品を選びましょう。

自社製品にベストなシーズニングオイルを見つけるためには、製造工程との相性やコストバランスを見極めることが重要です。選定が難しい場合は、豊富な知見を持つ専門商社に相談することをおすすめします。

永和物産では、ガーリック、ハーブ系をはじめ、お客様のニーズに合わせた多様な業務用シーズニングオイルを取り扱っています。新商品の開発や風味改善のご相談、サンプル依頼など、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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