ガーリックオイルとは?製造方法、業務用のメリット、選び方を解説

ガーリックオイルとは?製造方法、業務用のメリット、選び方を解説

ガーリックオイルは、植物油にニンニクの香りと風味を移した香味油であり、食品に本格的な調理感やコクを付与する素材です。

食品製造においては、煩雑な下処理工程の削減や品質の安定化につながる重要な原材料として、業務用ガーリックオイルの導入が注目されるようになっています。

本記事では、 食品開発の現場で役立つガーリックオイルについて、基礎的な知識や業務用のメリット、製造方法による違い、具体的な活用事例、選び方 についてわかりやすく解説します。

ガーリックオイルとは?

ガーリックオイルとは、 油にニンニクの香りと風味を移した香味油の一種 です。植物油(オリーブオイル、菜種油、大豆油など)をベースに、ニンニクを漬け込んだり加熱したりすることで、ニンニク特有の香り成分を油に溶け込ませています。

製法によって風味の特性が異なり、大きく分けて2つのタイプがあります。一つは、ニンニクを高温で加熱して香ばしいロースト感を引き出した「加熱抽出タイプ」。もう一つは、低温でじっくりと香りを移し、フレッシュな風味を活かした「冷浸タイプ」です。

製品のコンセプトに合わせてこれらを使い分けることが、商品開発において重要です。

生ニンニク・おろしニンニクとの違い

生ニンニクやおろしニンニクは、特有の強いフレッシュな風味が特徴です。しかし、業務で使用するには、 皮むきや洗浄などの下処理に多大な手間がかかるほか、季節による品質のばらつきや保存管理といった課題があります。

一方、ガーリックオイルは、こうした生鮮原料特有の課題を解決する加工素材です。下処理が不要で製造効率を高められるだけでなく、品質が規格化されているため、年間を通じて安定した風味と効率を提供できます。

ガーリックパウダーとの違い

ガーリックパウダーは、乾燥させた粉末状の調味料であり、主に旨味やコクを補強する目的で使用されます。

一方、ガーリックオイルは液状の油溶性素材で、香りや調理感を付与することに長けています。 製品の形態が粉末か液体かによって、製造工程における扱い方や適した用途が明確に異なるため、目的に応じた使い分けが重要 です。

業務用ガーリックオイルのメリット

自社で生ニンニクを調理してオイルを作る場合と比較し、既製品の業務用ガーリックオイルを導入することには、製造現場において以下のようなメリットがあります。

1. 製造工程の簡略化と効率化

食品製造において、生ニンニクの使用は風味が良いものの、皮むきや洗浄、みじん切りなどの下処理工程が多く、手間がかかるのが一般的です。しかし、業務用ガーリックオイルを導入すれば、これらの下処理工程をすべてアウトソーシングできます。

そのため、 製造現場での作業時間を大幅に短縮でき、人件費削減に直結するメリットがあります。

また、自社で調理する場合に起こりがちな加熱不足や焦げすぎといった製造ごとのブレもなくなります。安定した品質の製品を作りたい場合は、生ニンニクから調理する前に、業務用ガーリックオイルの導入を検討してみるのがおすすめです。

2. 風味と品質の安定化

ガーリックオイルは、 あらかじめ品質や風味が規格化された工業製品であるため、年間を通じて品質が安定します。 品質が保証されている安定性の高い原料を活用することは、均一な製品を製造し続ける上で重要なポイントです。

生鮮のニンニクでは、天候や収穫時期によって香りや辛味にどうしてもバラつきが生じますが、ガーリックオイルならその影響を受けません。

また、品質がブレないという特徴は、「原料のロットが変わるたびに味の微調整が必要」といった現場の負担を軽減し、生産性の向上も期待できます。

3. コスト削減と歩留まり向上

生ニンニクを使用する場合、皮や根などの廃棄部分が必ず発生します。これらは原料費のロスとなるだけでなく、廃棄処理のコストも発生させます。

ガーリックオイルは、製品の100%が可食部であり、廃棄ロスが一切ありません。原料の歩留まりがほぼ100%になるため、 無駄のない原料使用が可能となり、トータルコストの削減に大きく寄与します。

4. 安全性・衛生管理(異物混入リスクの低減)

食品製造は、下処理工程における異物混入や微生物汚染のリスクを排除することで、安全性の向上に繋がります。

ガーリックオイルでは、すでに異物除去や殺菌が済んだ状態で納品されるため、 自社で生鮮品を扱うよりもリスクを抑えやすいのが特徴 です。

また、オイル製品のため水分活性が低く、微生物管理が容易になります。生鮮品のように洗浄不足による土砂混入を心配する必要はありませんが、長期的に安定した製品を製造するためには、こうした安全性の高い原料を選ぶことで、衛生管理レベルの向上が期待できます。

ガーリックオイルの食品業界での活用例

ガーリックオイルは、ソースやドレッシング、冷凍食品、製パンなど、幅広い食品カテゴリでの活用が可能です。

1. 液体製品(ソース、ドレッシング、たれ)

ガーリックオイルは油溶性であるため、 同じく油分を含む液体製品と相性が良く、風味が均一に混ざりやすいのが特徴 です。

【液体製品の活用例】

  • 焼肉のたれ・ステーキソース:肉の脂と馴染み、食欲をそそるロースト感を付与。
  • パスタソース:調理のベースオイルとして、本格的なニンニクの香りを再現。
  • ドレッシング:オイル層に風味を持たせ、サラダ全体の味を引き上げる。

2. 加熱製品・加工食品(冷凍食品・惣菜)

加熱調理済みのような香ばしさを手軽に付与できるため、 加工食品の風味向上に役立ちます。

【加熱製品・加工食品の活用例】

  • 食肉加工品(ソーセージ、ハンバーグ):生地に練り込むことで、食べた瞬間に広がるジューシーな風味を演出。
  • 冷凍餃子・点心:餡に混ぜ込み、パンチのある味付けとコクをプラス。
  • 冷凍唐揚げ:下味付けに使用し、冷めても美味しいしっかりとした風味を実現。

3. スナック菓子・製パン

粉末調味料では出しにくい油のコクやしっとり感を出すために活用されます。

【スナック菓子・製パンの活用例】

  • 製パン:生地への練り込みや焼成前の塗布に使用し、オーブンで焼いても飛びにくい香ばしさと、じゅわっとしたシズル感を演出。
  • スナック菓子:フライ後の生地にオイルスプレー(コーティング)することで、シーズニングパウダーの密着性を高めつつ、食べた瞬間の風味の立ち上がりを強化。

業務用ガーリックオイルの選び方

業務用として安定した品質とコストを実現するためには、単に価格だけでなく、様々な視点での選定が不可欠です。

1. 規格と純度

製品の風味付け効果を左右するのが、ニンニク由来の成分(アリシンなど)の含有量や、香りの強さです。

少量でしっかり香る高純度・高濃度のオイルを選べば、 製品への添加量を減らすことができ、結果としてコスト削減や油っぽさを抑えた製品設計に繋がります。 サンプルを取り寄せ、実際の添加量での風味の立ち方を確認しましょう。

2. 品質規格とアレルゲン対応

業務用原料を選定する際は、自社の品質基準を満たしているかどうかも優先事項の一つです。

HACCPやFSSC22000などの製造工場認証を取得しているか、微生物規格が基準内に収まっているかを確認することで、安全な製品作りにつながります。 ガーリックオイルは、ベースオイルのアレルゲン情報(大豆など)や、コンタミネーションの有無も確認すべき重要な項目であることを理解しておきましょう。

また、規格書を取り寄せれば詳細な情報を確認することもできますが、不明点がある場合は仕入れ先の担当者に直接問い合わせるのが確実です。

3. 供給の安定性とロット

製品を安定して製造し続けるためには、原料の供給体制が天候や国際情勢に左右されないかを確認します。これにより、 予期せぬ欠品リスクを回避し、年間を通じて計画通りに製造を進めることが可能になるため、供給元の安定性も重視すべきです。

しかし、安定供給が可能でも、自社の製造規模に適さない供給ロットを選んでしまうと、使い切れずに酸化させてしまうリスクや、在庫スペースを圧迫する問題が生じることに注意が必要です。

一斗缶やドラム缶など、現場の規模に合ったロットで対応可能かを確認しましょう。

まとめ

ガーリックオイルは、製造工程の効率化、品質・風味の安定化、コスト削減に大きく寄与する、食品メーカーにとって有用な業務用素材です。生ニンニクのような下処理の手間がなく、廃棄ロスもゼロ。さらに、ロースト感やフレッシュ感など、目的に応じた多彩な風味を手軽に製品に付与できます。

これらのメリットを最大限に享受するためには、 自社の製品特性に合わせ、最適な製法や規格のオイルを選定することが重要 です。

永和物産では、様々な開発ニーズに応える業務用ガーリックオイルを取り扱っております。「もっとロースト感の強いオイルが欲しい」「コストを抑えつつ風味を強化したい」など、お客様の開発案件に合わせた最適なオイルのご提案が可能です。サンプル提供、お見積もりも承っておりますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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